恐怖指数

恐怖指数とは

   恐怖指数とは、株式や債券などの金融市場において、市場参加者が感じている警戒感を数値化したものです。米国の株式相場を対象としたVIX指数や、債券相場を対象としたMOVE指数が有名です。その他には、日経平均VIXや欧州版VIXであるVSTOXXなどがあります。恐怖指数は英語のオリジナルではInvestor Fear Gauge(インベスター フィア ゲイジ)と言い、“投資家恐怖度計”みたいな意味です。

   恐怖指数はオプションの価格から算出されます。VIXであれば、S&P500を対象としたオプションの価格が元データです。オプションの価格にはインプライドボラティリティが含まれていますが、これは市場参加者が予想する将来の価格変動率を表します。このインプライドボラティリティを指数化したものが、恐怖指数です。指数が高くなればなるほど、市場参加者は相場の急落を警戒していることになります(用語解説:ボラティリティ)。

VIX指数とMOVE指数の比較

   恐怖指数の数値の下限はゼロですが、上限は特になく、各指数によって危険なレベルは異なります。下図はVIX指数とMOVE指数を併記したチャートです。この期間の最高値はリーマンショックの頃で、はVIX指数が80付近、MOVE指数が270付近となっています。

MOVE指数

為替相場の恐怖指数

   為替相場ではJP Morgan社がG7通貨について恐怖指数を算出しています。VXYと名付けられていますが、残念ながらネット上では公表されていないようです。MOVE指数もそうですが、ブルームバーグなどでチャートをみることができます。VIX指数はそれ自体が上場されているので入手しやすいでしょう。ただ、為替相場、株式相場、債券相場は相関性を持っていますので、VIX指数やMOVE指数はFXでも非常に重要な指標です。近い将来に大きなイベントが予定されている時は、恐怖指数を必ずチェックするようにしましょう。

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