豪ドルの特徴

豪ドル紙幣

   豪ドル(Australian dollar)はオーストラリア(豪州)の通貨で、オージー(Aussie)というニックネームがあります。通貨コードはAUD。メジャー通貨の一つですが、ドル、ユーロ、円、ポンドの4大通貨に比べれば取引高は少なく、スイスフランやカナダドルと同程度です。豪ドルの特徴は次のとおりです。

資源国通貨

   豪ドルは、資源国通貨とかコモディティー通貨と呼ばれることがあります。コモディティーは農産物、鉱物資源、エネルギー資源など加工度の低い物品を意味しますが、特にコモディティー通貨という言葉からは、鉱物資源やエネルギー資源がイメージされます。

   実際、オーストラリアの輸出品目では常に鉄鉱石と石炭が2トップを占めています(2018年度では9年ぶりに石炭が1位)。このため、豪ドルはコモディティー価格の動向に影響を受けます。世界的に景気が良いと鉱物資源の価格が上がるので、豪ドルの上昇要因となります。豪ドルの他には、カナダドル(CAD)、ノルウェークローネ(NOK)、南アランド(ZAR)などもコモディティー通貨の側面を持っています。

高金利通貨

オーストラリアオーストラリアの金利は、21世紀に入ってから今日まで、主要先進国の中では相対的に高い位置を維持しています。2008年の3月から9月にかけては7.25%という高金利でした。中国の経済成長や資源価格の上昇を背景に、景気が良く労働市場もタイトな状態が続いていたことが背景にあります。

しかし近年では、世界的な金融緩和の進行などを背景に、2011年11月以降12回に亘り金利を引き下げており、2016年8月からは過去最低の1.5%となっています(2019年1月現在)。豪ドルは高金利ゆえにキャリートレードの投資先通貨となりやすく、それが豪ドル高をもたらす一因ともなっています。

アジアとの関係が深い

   オーストラリアの貿易対手国は次のようになっています(2016年)。ひと昔前は日本が最大の貿易相手国でしたが、現在は中国がその座についています。このため、中国の景気は豪ドル相場に大きな影響を与えます。

  • 輸出…(1)中国28.3%(2)日本11.7%(3)米国6.3%
  • 輸入…(1)中国18.1%(2)米国12.7%(3)日本6.6%

他通貨との関係

   豪ドルはニュージーランド(NZ)ドルと強い相関性をもっていますが、これはむしろ、NZドルが豪ドルに連動していると考えたほうが良いでしょう。オーストラリアとニュージーランドは同じオセアニア地域の国として経済のつながりも強いですから、両通貨の連動性が高いのもうなずけるところです。

   豪ドルはユーロとも連動します。地域性や経済的な要因によるものではなく、アンチドルの通貨という側面で、両者に連動性が生まれるのだと考えられます。すなわち、ドルの対抗馬としてユーロがあり、豪ドルも同様の連想で似た動きをするわけです。

主要な経済指標

オーストラリア   オーストラリア準備銀行が最大の政策目標としているのは物価の安定。このため、金融政策を決定するうえで最も重視する経済指標はCPI(消費者物価指数)と言われています。ただ、消費者物価指数は3ヶ月の1度しか公表されません。次に市場の注目度が高いのは雇用統計です。オーストラリアの雇用統計は月次で発表され、新規雇用者数や失業率が含まれます。特に失業率と政策金利は高い相関関係があると見られています。また、あまり聞きなれない名前かもしれませんが、交易条件指数も中長期的な豪ドル相場の趨勢と連動性を有しています。その他、PPI(生産者物価指数)国内総生産にも注意が必要です。

オーストラリアの経済

   オーストラリアは先進諸国がマイナス成長に陥った2009年もプラス成長でした。これは中国が相対的に高い経済成長を維持していたため、資源ビジネスが引き続き活況だったためです。しかし21世紀初頭から続いた資源ブームは終了したとの見方が多く、好調だったオーストラリアの経済にも陰りが見えています。

  2014年 2015年 2016年
実質GDP成長率(%) 2.4 2.8 2.0
消費者物価上昇率(%) 1.5 1.5 1.8
失業率(%) 6.1 5.8 5.6
財政収支(億豪ドル) -408 -375 -250
経常収支(億豪ドル) -582 -728 -295
出所:外務省

参考データ

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