13)FX初心者の心得

   FXの初心者は文字通りFXをこれから始めようとしている人か、始めて間もない人のことですよね。別の言い方をすれば、FXで勝つか負けるかはまだ運次第の人のことです。FXに限らず、相場ものには不確実な要素が多く、ギャンブル的な側面を排除することはできません。ベテランでもそれは同じです。

   なので、短期間の成績を比較すると、場合によっては初心者のほうがよかったりするかもしれません。いわゆるビギナーズラックというやつ。でもある程度長い期間で比較すれば、やはりベテランのほうが良い成績を残します。方向感の定まらない時やボラティリティ−の高い時などは特にそうです。相場を読む力、利食い・損切りを行うタイミングの判断、リスクのコントロールなどベテランには一夕の長があります。

   FXも経験を積めば成績は向上します。でも、上達する前に損をしてやめていく人がなんと多いことか。現物株なら塩漬けという方法もありますが、FXではそうもいきません。レバレッジが効いていますから、放っておくと損が膨らんで大変なことになりかねません。精神的に辛い日々をおくったあげく『相場はもうこりごりだ』などと後悔してやめていく人があとを絶たないのです。

FX初心者のファーストステップ

   FX初心者がそうならないためには何をすべきか。一番いいのは、ベテランの人について勉強することです。スポーツでもそうですが、才能がない人でもコーチについてレッスンを受ければ、それなりには上達します。FXもプロ級の腕前まで上達できるかはともかく、コーチについて勉強すれば、最低でも小遣い稼ぎくらいはできるようになるはずです。

   と言っても、周囲にFXのベテランなんてそうそうはいませんよね。ましてや教えてもらうとなると、現実的な話ではないかもしれません。勉強会や投資クラブのようなものに参加するのも手ですが、それができる人も限られます。となると、多くの方はやはり独学ということになります。本やブログを読んで一通りの知識を身につけ、あとは実践で鍛える。その結果は、というと上に書いたように上手くなる前にやめる人が多いということになります。

   ではどうするか。FX初心者の方は、失っても気にならない(つまり授業料だと思える)金額の3分の1でスタートすることです。そして1年間は資金を膨らませないこと。儲かっても再投資に回さずにとっておきます。十分に経験を積んだと思えるようになったら、徐々に資金を増やしけばよいのです。逆に失敗して元手がなくなったら、同じ金額で再挑戦します。それでもダメなら、最後の3分の1を握って儲かっている人に教えを乞うか、潔く辞めるかでしょう。

   なお、FXでは初心者でも、株や先物取引を経験したことがあればまったくの初心者というわけではありません。でも、FXはFXの特徴があり、別物だと考えたほうがよいでしょう。謙虚な気持ちで始めることをお勧めします。

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