先週はドル/円が一時84円台に突入したほか、クロス/円も軒並み下落。豪ドル/円は瞬間ながら4ヶ月ぶりの安値まで下げました。
急激な動きは投機筋の仕掛けによるものですが、その背景にはいくつかのファンダメンタルズ要因があります。一つには日米の金利が逆転していること。短期金利の指標であるLIBORは、夏場に3ヶ月ものの逆転があったのですが、ここにきて6ヶ月ものも逆転しています。インフレ率を加味した実質金利ではその差はさらに広がりますので、金利面からはドル売り円買いが起こりやすい状況ではあったのは確かです。
さらに先週はドバイ・ショックが伝わり、マーケットに緊張が走りました。ひとまずリスク回避の動きが強まり、株・金・原油などが売られ、為替市場ではドルと円を買う動きに。リーマン・ショックのミニチュア版が再現された感じで、円が最強の通貨となったわけです。
そこへ持ってきて、木曜は米国の休日でしたから、取引の薄いマーケットを狙って短期筋が仕掛けてきたというのが、先週の状況だったと思います。FX取引の自動ロスカットもスパイラルな下げに一役かったことでしょうね。
今後の見通しとしては、ドバイ・ショックの影響が一つのポイントになります。最悪のケースではドバイと似たような状況にあるバルト3国などにも連想が及び、信用収縮が広がるというシナリオが考えられますが、ドバイは他の中東国が支援するという話しも出ているようですし、今のところそこまで悪い状況になる可能性は低くそうです。ただ、視界が不良の間はリスク・アペタイトの後退が起こるでしょうから、ドル/円、クロス/円ともに引き続き下値リスクがあります。値ごろ感で押し目を狙うのは止めておいたほうが無難でしょう。
下の図はドル/円の8時間足と25移動平均線ベースのボリンジャーバンド(2σ+3σ)です。このところ分かりやすいトレンドが出ていて、中心線が下降中の間は中心線で戻り売り、上昇中の間は中心線で押し目買いという単純なストラテジーが機能していますね。ただし、上昇局面は修正波動ですから、短期間で終了しています(参考:波動分析)。近いうちに85円付近を再度試す動きが出てくると予想していますので、今週はこのストラテジーをお薦めします。
最後に当社推奨のストラテジーをレビューしておきましょう。1.5161フランで買い持ちしているユーロ/スイスフランは、残念ながら1.508フランのロスカットラインをヒットしてしまいました。率にして-0.53%、レバレッジ3倍で-1.60%、5倍で-2.67%という結果に。ダメージとしては軽微でしたが、これで6勝4敗2引分と、どうも成績が伸びてきません。惜しかったのは64.90円で売り建てていたニュージーランドドル/円。保持していれば5円近くとれていたのにと思いますが、「死んだ子の歳を数えるな」というのが先人の教えです。ただ、ニュージーランドドルは他の資源国通貨(と言ってもニュージーランドドルはコアな資源国通貨とは言えませんが)に比べても弱いので、当面は注意が必要です。短期的には戻り売りが基本スタンスかと思います。
