2009年11月アーカイブ

先週はドル/円が一時84円台に突入したほか、クロス/円も軒並み下落。豪ドル/円は瞬間ながら4ヶ月ぶりの安値まで下げました。

急激な動きは投機筋の仕掛けによるものですが、その背景にはいくつかのファンダメンタルズ要因があります。一つには日米の金利が逆転していること。短期金利の指標であるLIBORは、夏場に3ヶ月ものの逆転があったのですが、ここにきて6ヶ月ものも逆転しています。インフレ率を加味した実質金利ではその差はさらに広がりますので、金利面からはドル売り円買いが起こりやすい状況ではあったのは確かです。

さらに先週はドバイ・ショックが伝わり、マーケットに緊張が走りました。ひとまずリスク回避の動きが強まり、株・金・原油などが売られ、為替市場ではドルと円を買う動きに。リーマン・ショックのミニチュア版が再現された感じで、円が最強の通貨となったわけです。

そこへ持ってきて、木曜は米国の休日でしたから、取引の薄いマーケットを狙って短期筋が仕掛けてきたというのが、先週の状況だったと思います。FX取引自動ロスカットもスパイラルな下げに一役かったことでしょうね。

今後の見通しとしては、ドバイ・ショックの影響が一つのポイントになります。最悪のケースではドバイと似たような状況にあるバルト3国などにも連想が及び、信用収縮が広がるというシナリオが考えられますが、ドバイは他の中東国が支援するという話しも出ているようですし、今のところそこまで悪い状況になる可能性は低くそうです。ただ、視界が不良の間はリスク・アペタイトの後退が起こるでしょうから、ドル/円、クロス/円ともに引き続き下値リスクがあります。値ごろ感で押し目を狙うのは止めておいたほうが無難でしょう。

下の図はドル/円の8時間足と25移動平均線ベースのボリンジャーバンド(2σ+3σ)です。このところ分かりやすいトレンドが出ていて、中心線が下降中の間は中心線で戻り売り、上昇中の間は中心線で押し目買いという単純なストラテジーが機能していますね。ただし、上昇局面は修正波動ですから、短期間で終了しています(参考:波動分析)。近いうちに85円付近を再度試す動きが出てくると予想していますので、今週はこのストラテジーをお薦めします。

ドル/円8時間足+25MAボリンジャーバンッド(2σ3σ)

最後に当社推奨のストラテジーをレビューしておきましょう。1.5161フランで買い持ちしているユーロ/スイスフランは、残念ながら1.508フランのロスカットラインをヒットしてしまいました。率にして-0.53%、レバレッジ3倍で-1.60%、5倍で-2.67%という結果に。ダメージとしては軽微でしたが、これで6勝4敗2引分と、どうも成績が伸びてきません。惜しかったのは64.90円で売り建てていたニュージーランドドル/円。保持していれば5円近くとれていたのにと思いますが、「死んだ子の歳を数えるな」というのが先人の教えです。ただ、ニュージーランドドルは他の資源国通貨(と言ってもニュージーランドドルはコアな資源国通貨とは言えませんが)に比べても弱いので、当面は注意が必要です。短期的には戻り売りが基本スタンスかと思います。

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先週はドル/円、クロス/円ともに軟調でしたね。FRBのバーナンキ議長が強いドルに言及し、ECBのトリシェ総裁がそれをサポートする発言を行ったことが一つ。また、景気回復への懸念から、株式、原油などのリスク資産の動きが重くなってきたことも影響しました。

先週発表された経済指標や企業業績は全体に弱めでしたが、大きなサプライズはありませんでした。そんな中で、ソシエテ・ジェネラルが発表したレポートがちょっとした話題に。参考までに簡単にご紹介しておきます。ポイントは、世界の負債額がここ10年で2.5倍に膨れているとことに着目し、極めて悲観的なシナリオを描いていることです。ただし、同行のメイン・シナリオは「穏やかな景気回復」を見込んでいるので、あくまで最悪のケースだとこうなる、というものですが。

レポートの題名は「最悪ケースでの債務シナリオ」、副題は「経済の破綻に備えろ」となってます。具体的なストラテジーは次のとおり。
■通貨
・ドル...売り(米国の財政悪化)
■債券
・長期国債(10Y)...買い(長期金利は低下)
・投資適格の中長期債(5-7Y)...中立(金利低下もクレジットスプレッドの拡大で相殺)
・ハイイールド債...売り(リスク回避指向の高まり)
■株式
・米国...売り(弱い景気)
・欧州...売り(ユーロ高が企業収益を圧迫)
・新興国...中立(国内消費が抑制)
■商品
・原油...売り(足元の需要の弱さから50ドルへ)
・鉱業品...中立(中国の需要次第)
・農産物...買い(需給がタイト)

下図はレポートの中に出てくるS&P500と日経平均の月足を重ねたチャートです。S&Pは1990年、日経平均は1980年をスタート地点にしています。米国株も日本の失われた10年(lost decade)のように、弱気相場が続くのではないか、というわけです。ただ、今までのところ、株価とユーロ資源国通貨は連動していますから、その意味ではドル高という見方もあるかとは思いますが、レポートはあくまで中長期的視点ですからね。

S&P500/N225月足

では目先の動きはどうでしょうか。下図はドル/円の日足と25日移動平均線ベースのボリンジャーバンド(2σ)です。横這いだった中心線が再び下降に転じ、バンド幅もやや拡大しています。下値トライの流れを予感させるかたちですね。先週は90円割れが定着し、機関投資家の買いもひとまず一巡したように思えますし。いよいよ10月の安値88.0円を試す流れが強まってきたかもしれません。

ドル/円日足+25MAボリンジャーバンッド(2σ)

最後に当社推奨のストラテジーをレビューしておきましょう。まずニュージーランドドル/円の売り持ちですが、安全を期して建値64.90円での買戻しを推奨。これがヒットしたので、通算成績は6勝3敗2引分となりました。あと、買い持ちしているユーロ/スイスフランは相変わらず小動きですが、方針維持で。

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先週もドルが主要通貨に対して軟調、資源国通貨が堅調という流れに大きな変化はありませんでしたね。豪ドル/ドルは年初来高値をわずかながら更新しました。木曜には、原油の在庫増を受けて資源国通貨が下げる場面もあったんですが、長続きしませんでした。

逆に、週末には米貿易赤字の拡大が発表され、ドルは再び売られて週末を終えています。ドル/円も下落しており、この流れでいくと今週は再び下値を試す感じが濃厚です。89円台の前半は生保などの機関投資家の買いが警戒され、先々週は押し返されましたが、今度はどうでしょうか。もし抜ければ10月の安値88.00円、それも抜ければいよいよリーマン・ショック後の安値である87.10円が視野に入ってきます。ただ、今週は重要な米経済指標の発表が多く、特にCPIで物価上昇が意識されるようだと、ドルが買い戻される展開が予想されます。神経質な場面が続きそうですね。

さて、弊社推奨のストラテジーですが、どうもパッとしません。ニュージーランドドルコミットメンツ・オブ・トレーダーズを見る限り、投機筋の買い持ちが減少してきており、年末に向けて利食っている様子が見て取れます。ゆえに上値は重いと思うのですが、ドル/円の89円台前半の攻防しだいでは円安に振れる懸念もあるので、64.90円で買い戻す方針は維持します。

次にユーロポンドですが、微妙なところでしたけど、ロスカットの0.89ポンドをヒットしてしまいました。フィッチレーティングス(格付け機関)の国債部門責任者が、「英国は主要国でAAAの格付けを失うリスクがある」と述べたことでポンドが売られる場面もあったんですが、反応は単発的。実際、ポンドのファンダメンタルズは悪いです。でも、相場はタイミング。押し目を浅く見積もりすぎました。結果、通算成績は6勝3敗1引分。値動きは約-3%で、レバレッジ3倍で-9.02%、5倍で-15.04%でした。今日は短いですがこのくらいで。

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先々週末はリスク回避指向が一機に強まりましたが、意外に続きませんでしたね。為替市場でも、今週初めのオセアニア市場でこそ円が買われましたが、アジア市場に入ると反落。生保などの機関投資家が売り向かったようです。その後も週を通してダウ平均が堅調だったため、円とドルが主要通貨に対して軟調でした。4日に発表されたFOMCの声明では、予想されていた修正が行われず、金融緩和が長引くとの見方が優勢になったことも、ドル売りを誘いました。週末の米雇用統計ではNFP、失業率ともに市場予想よりやや悪い内容となりましたが、反応は限定的。結局、先々週に跳ね上がったVIX指数も下図のようにダウンしています。

VIX指数日足

ただ、今後は欧米のクリスマス商戦に市場の関心が向かっていくなか、株式市場では慎重なムードが強まるのではないかと見ています。先々週発表された消費者信頼感指数が悪化しているからです。為替市場でも、豪ドルノルウェー・クローネ(下図)などの資源国通貨買いはオーバーボート(買われ過ぎ)が懸念される状態ですし。これらの通貨は大きく下落する懸念は少ないかもしれませんが、上値も重く、当面は高値揉みあいという感じでしょうか。

USDNOK週足

そんな中で、ドル/円は再び90円を割れて引けています。今週は下値を試す動きがありそうですが、生保などの機関投資家が再び買ってくるかもしれません。もしドルの90円割れは固いという印象が強まると、反発に向かう可能性が高くなりますので、ここは様子見が賢明でしょう。その意味から、先週、指値がヒットしたニュージーランドドル/円の売りも深追いしないほうが無難かもしれません。コミットメンツ・オブ・トレーダーズなどからは調整が予想されるものの、円安の芽が少し出てきたので、安全を期して建値で決済しておきたいと思います。

それ以外の当社推奨ストラテジーですが、ドル/円は建値での決済となりました。これで通算成績は6勝2敗1引分ということになります。一時はそこそこの含み益を持っていたので、ちょっと惜しいことをしました。 次に、ユーロポンドですが、週前半は反発したものの、結局は先々週末と同じ水準で引けています。イングランド銀行は政策金利を据え置くと同時に、わずかながら量的緩和を拡大しました。ファンダメンタルズ的にポンドは良くないですし、テクニカル分析的にも13週移動平均線に支えられた現水準は底固さを感じさせます。なので、引き続き0.89ポンドにストップロスを置いてホールドする方針を維持したいと思います。ユーロ/スイスフランですが、こちらも方針を維持します。

なお、このところ主要国全般で長期金利が上昇しています。過剰な財政出動で国債市場が悲鳴を上げはじめているということです。その結果、イールドカーブスティープ化が進んでいます。このことが為替市場に与える影響は不透明ですが、長期的には経常収支の赤字国(米国、ニュージーランド、南アなど)には悪影響が出る可能性はあります。すぐに為替市場のテーマになるということはないでしょうが、頭の片隅に入れておくとよいでしょう。

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先週後半は市場のセンチメントが目まぐるしく変りましたね。まずは水曜に発表された米消費者信頼感指数(10月)が47.7と、前月の53.4から急低下。8ヶ月ぶりの大幅な低下で、市場予想も大きく下回りました。これを受けてダウ平均が下落し、為替市場ではドルが主要通貨に対して上昇。また、円はドル以上に強かったため、全面的に円高の情勢となりました。ところが、木曜の米GDPが前期比年率で+3.5%と市場予想を超え、5四半期ぶりのプラスに。株価は急反発し、為替市場は前日と逆の動きになりました。そして迎えた週末。発表された経済指標はまちまちでしたが、CITIやCITなどの金融機関に関する報道で市場不安が高まり、月末で利食い売りが強まったこともあって、米株価は再び急落。為替市場では再度のドル高・円高となりました。WTIなどの商品相場も急落しています。

こうした動きの中で注目されるのは、VIX指数(下図)が急上昇していること。リーマン・ショック後の2008年10月以来の上昇率となっています。「S&Pが主要銀行の格付けを引き下げる」との噂も流れているようですし、市場の心理状態はかなり悪化していますね。信用収縮が再び起こる可能性は低いものの、リスク回避指向が高まるのは避けられないように思えます。

VIX指数日足

さて、弊社の推奨ストラテジーにとっても先週は逆風となりました。まずドル/円の買いですが、週初は92円台にあった相場が週末には90円割れ目前まで下落。ほぼ建値まで戻してしまいました。惜しいことをしましたが、ここはいったん避難せざるをえない場面。建値の90.10円に指値を入れたいと思います。

ユーロポンドは予想に反して反落となってしまいました。現状は13週移動平均線に支えられている状況で、中長期的には上昇トレンドであるという見方は変えていません。ただ、評価損がこれ以上大きくなるのは放置できませんので、0.89ポンドを下回ったら損切りるすることにします。

EUR/GBP週足

ユーロ/スイスフランの買いは、方向感のない展開が続いていますが、万が一ミニ・リーマンショックが起こった場合を考えて、1.508フランに逆指値を入れることにします。従来から取り上げているように、週足ベースのADXが非常に低水準にあり、トレンドが発生してもおかしくない環境です。ここにきて下降トレンドの目も出てきたので、セーフティネットを張っておこうというわけです。

最後に当面の見通しと方針ですが、クロス/円は全体に下落リスクが高まっていると見ます。特に資源国通貨は春以降、積極的に買われてきたただけに、投機筋の買いポジションが積みあがっています。ニュージーランドドルコミットメンツ・オブ・トレーダーズを見ると、既に頭打ちから調整に転じており、当面はこの流れが続く可能性が高いでしょう。そこで、新たにニュージーランドドル/円を売る方針を推奨します。指値は64.90円。もう少し戻りを狙いたいところですが、ここは積極的姿勢で。

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