まず、先週の動きをチェックしておきましょう。当社が注目している米国株は、月曜こそ大きく下げたもののその後は戻り歩調となって、結局は先々週とほぼ同水準で引けています。原油も似たような動きでした。WTI先物は一時66.5ドルまで下げたのですが、週末は70ドル近くまで戻して引けています。米国の長期金利は全般に下落傾向でした。年初から続いている長期金利の上昇も、目先の天井を売ったかも、という印象を持っています。材料面では、FOMCは特段にサプライズはなく、経済指標ではドイツIfo景気指数が予想よりも良かったのが目を引きました。
さて、肝心の為替市場ですが、全体としてはややドルが軟調ながら、目だった方向性は見出せませんでしたね。ドルインデックスも小幅な下げにとどまっています。全体としてのムードをあえて言うと、資源国通貨や欧州通貨に対する高値警戒感(対ドル)はあるものの『まだ行けるんじゃないか?』と、そんな感じだと思っています。株価にしても、景気回復への期待感はいずれ失望感に変る懸念は高いのですが、センチメントの変化は見られないので、過剰流動性という環境の中ではひとまず押し目を買っておこうという状況でしょう。
また、このところスイスフランや豪ドルなどで自国通貨売り介入の観測が出ていますが、南アやカナダなどの資源国でも当局が通貨高を警戒する発言をしています。どこの国でも、自国通貨高で景気回復に水がさされることを警戒しているわけです。特にオーストラリアの介入額は2004年2月以降では最大規模とのこと。同国はこの時と昨年秋に介入を行っていますが、いずれも相場の転換点になっており、今回もそうなる可能性は多分にあるように思えます。
こうしたことを前提にすると、推奨ストラテジーに変更はありません。短期方針として、資源国通貨の戻り売りを狙います。株価も原油も調整入りの兆候は出てきています。あとは、上値の抵抗を確認すれば、下降トレンドへ転換する、そういう局面だと判断しています。
具体的には、S&P500の週足が、52週移動平均線まで戻った時点で豪ドル/ドルを売るという方針を維持。そして今週はこれに加えて、豪ドル/ドルの具体的なターゲットとして0.82ドルを設定しておきます。
今週は水曜にISM景気指数、木曜には米雇用統計の発表を控えており(金曜の米国が休場のため繰上げ)、重要なイベントが目白押し。これらは景気見通しに対する影響度が高く、センチメントに変化をもたらす可能性もありますので、注目が必要です。
