先週号ではドル/円の戻り売りを推奨し、ターゲットを10日移動平均線としました。結果として、寸前のところで注文は成立しませんでしたね。19日にはターゲットへ接近したのですが、終値ベースでは移動平均線が96.82円、高値が96.69円でしたので(取引業者によって多少の違いはあると思いますが)、惜しくも不成立。その後は一時93円台まで下げましたが、週末は94.75円水準で終了しています。
さて、ではどう対処するかですが、引き続きドル/円の売りは推奨したいと思います。積極的にいくなら再び10日移動平均線をターゲットにするところですが、ここは慎重にいきましょう。21日移動平均線を新たなターゲットにします。週末時点では96.81水準にあり、一日十数銭のペースで下げています。
次に、0.9055ポンドで売り持ちしているユーロ/ポンドですが、先週は順調に値を下げ、週末は0.8785ポンドで引けています。十分に利が乗ってきましたが、ここはターゲットの52週移動平均線まで待ちましょう。コミットメンツ・オブ・トレーダーズを見ると、ポンド売りの取組みが減っておらず(先週はむしろ増えています)、ユーロに比べて買戻しのエネルギーが溜まっているからです。
最後にファンダメンタルズを見ておきます。先週の動きで特筆すべきことは、米国市場が株安・債券安・ドル安のいわゆるトリプル安に見舞われたたことです。下図は米国10年債の利回り(価格はこの逆の動きになります)とダウ平均の日足で、1年前を基準値とした推移を示しています(出所:YAHOO!FINANCE)。
メディアでは米国の財政赤字に対する懸念によると解説されていますが、これは今に始まったことではありません。サブプライム問題への対応でFRBが量的緩和策に踏み出した時から予想されたことです。ではなぜ今になって取り上げられているのか。これは市場のテーマが変遷するからです。昨年の夏場からは、『リーマン・ショックによる強烈な信用収縮・デレバレッジ』→『行き過ぎた悲観論に対する修正』という流れで来ています。しかし、市場が財政赤字に目を向け始めたということは、潮目が変ることを暗示している可能性があります。ダウ平均が下げ基調を明確にすれば現在の円高も長引くと見られ、当面の推移を注意深く観察する必要がありそうです。
