2009年3月アーカイブ

先週のノルウェークローネ(以下、クローネ)は一時15.60円台まで上昇しましたので、利食いのターゲットであった15.13は十分に達成することができましたね。2円幅の利食いですから、買値13.13円に対して15.2%の利回り。レバレッジが3倍なら約45%、レバレッジが5倍なら約76%の利回りとなります。

その後はけっこう下げたので、利食っておいて正解でした。下げた理由は、水曜日に開催された金融政策会合後のコメントが予想以上にハト派的だったため。0.5%の利下げ自体は予想通りだったのですが、金利見通しがサプライズでした。ノルゲスバンク(ノルウェー中銀)は年内に1.0%の追加利下げを行い、最終的に政策金利を1.00%まで引き下げると予想されます。

しかし、このところ銅などのメタル類が値を上げていますし、エネルギー関連も底固く推移しています。商品相場の総合指数としてはCRB指数が最も有名ですが、下図はその日足です(CRB指数の長期チャート)。これを見ても分かるように、商品相場全体に底打ち感が強まっており、この傾向は続く可能性が高いように思います。それを前提にすると、クロ-ネは中長期的には上昇トレンドを描くと予想されます。日足の25日移動平均線または50日移動平均線まで下げてきたら再度買いを入れることをお勧めします(慎重にいくなら後者)。そのほか、豪ドルカナダドルなどの資源国通貨も中長期的な投資を始めるにはよいタイミングになってきたかもしれません。その辺のことはあらためて取り上げたいと思います。

CRB指数日足

それから、前回の短期推奨銘柄で取り上げたニュージーランドドルですが、押目買いの目処を25日移動平均線に変更して引き続き買いを推奨します。

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先週は大きなサプライズがありましたね。FRBが最大で約29兆円相当の国債を購入する方針を決定したことです。18日に開催されたFOMCではいくつかの政策が決定されましたが、他はFFレートの据え置きを含め概ね予想された内容でした。しかしこの国債購入はFRB内部でも慎重論が出ていましたので、今回のFOMCでは見送られると考えられていたんです。

FRBが国債を購入する意味ですが、分かりやすく言えば『政策金利も下げるところまで下げたので、次は現ナマを直接供給するしかない。そのために国債を買い上げて長期金利も下げるんだ』ということ。あとできることと言ったらヘリコプターマネーしかないという状況まできたわけです。

為替相場への影響ですが、ドルの供給量が増加して長期金利も下がるわけですし、FRBのバランスシートが悪化するということからも、ドルにとっては弱材料です。市場参加者の間では「米政府は自国経済を保護するためにドル安を容認する方針だ」と見るむきもいます。先々週にはスイス中銀がスイスフランの売り介入を公表し、通貨安政策(特に対ユーロ)をおおっぴらにしましたが、世界恐慌の時にも起こった現象なので、気になるところです。

株価が世界的に持ち直してきていることもあり(つまりリスク選好が回復基調にあるので)、ドルは主要通貨に対してまだ下げ余地を残しているように思います。ユーロ/ドルの売り持ちを手仕舞っておいてホントよかったです。目先は利食い売りなどで戻すと見ますが、調整後はオセアニア通貨などが買いのチャンスになりそうです。豪ドルでもいいんですが、当面は利下げ懸念の少ないニュージーランドドルを、日足ベースで12日MA(移動平均)にタッチしたら買い建てるストラテジーをお勧めします。

ニュージーランドドル/ドルの日足

ドル/円については、FOMCショックまでは上値をトライする流れだったのですが、状況が変りました。ただ、他の主要通貨ほどにはドル安にはならないと予想しています。チャートを見ると、現状は丸で囲った昨年6~7月頃と似た感じです。同じパターンになるとは限りませんが、当面は100日MAと200日MAの間でトレンドを欠いた展開になるのではないでしょうか。

ドル/円の日足

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2月17日に13.13円で買い建てたノルウェークローネですが、先週は一時15円台を示現しましたね。世界的にデレバレッジの動きが緩和するなかで、ノルウェーのファンダメンタルズが相対的に評価されていることが背景です。もうしばらくは資源国通貨エマージング通貨を買う流れは続くかもしれませんが、クローネについてはそろそろ調整が入ってもおかしくありません。下のチャートはクローネ/円の日足と25日移動平均線、そして上下5%のエンベロープです。昨年の12月以来、これらのラインが支持線や抵抗線としてよく働いていることが見てとれます。先週は+5%のラインを上回って推移しており、上昇に勢いがつく可能性もなくはないのですが、ここは25日線に回帰すると見るほうが自然でしょう。ひとまずは利食っておくほうがよさそうです。ターゲットはきりのいいところで15.13円。

ノルウェークローネ/円の日足

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先週のマーケットで特筆すべきことは、株価が大きく反発したことでしょう。ダウ平均をはじめとする米国の主要指標は1週間で10%前後の上昇を記録しました。金融不安がやや後退し、これまで売りたたかれていた金融セクターが買われて上昇をリードしたようです。これを受けて、為替市場ではドルが円以外の通貨に対して軟化しました。『リスク選好が回復すれば米国外への投資が再開する』との思惑が背景にあります。問題はこの流れが続くかどうかですが、今回の金融不安の根の深さや景気動向を考えれば、株価が底を打ったと判断するのはいかにも早計でしょう。ただ、相場の流れとしては、先週だけで終わる動きではないように思います。不安材料は山ほどあるものの、市場心理が少し改善したのも事実。8000ドルの回復をテストする可能性を視野に入れるべきなんじゃないでしょうか。となると、為替市場でも先週の流れはしばらく継続すると見たほうがいいかもしれません。もちろん、一本調子というわけではありませんが。

●ダウ平均日足+25日移動平均線●
ダウ平均

そこで問題はユーロをどうするか、です。先週号ではユーロ/ドルの売りを推奨しました。ターゲットは1.29でしたので、約定したことになります。週末終値は1.2930水準。ユーロのファンダメンタルズが改善したわけではなく、中長期的には弱気見通しであることに変りはないのですが、当面は上記の環境から一段高となる可能性が出てきています。慌てて損切するような状況ではないものの、ここは安全を優先して損失の出ない水準で決済したほうがよさそうです。

それとドル/円についてですが、先週は一時95円台の半ば付近まで突っ込みましたが、その後は急速に戻し、週足では十字線に近い形で終わっています。売り買いが均衡して微妙なところですが、反落するよりも再度200日移動平均線(週末現在で99.84円)にトライする可能性の方が高いと思います。月曜日の相場が小じっかりしているようなら多分そうなるんじゃないでしょうか。

最後に、中長期的ストラテジーとして推奨したノルウェークローネ/円の買いにも触れておきます。先週は一時14円台の半ばまで上昇し、年初来高値を更新しました。建値(13.13円)に対してかなりの含み益を抱えている状態です。しばらくは2進1退の展開が予想されますが、15円台を示現するまでは維持する方針で。

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前回はユーロ/ドル、スイスフラン/ドルの売りを推奨し、その理由や具体策は今回に持ち越していました。でもこれはちょっと失敗でした。想定していたのは短期ストラテジーとしての売りだったのですが、相場のほうが先に下げてしまい、足元では反発局面となっています。ただ、売り方針であることに変りはありませんので、ユーロに焦点をあててその理由を解説します。

ユーロ最大の問題は、統一された金融政策はあっても統一された財政政策がないことです。ECB(欧州中央銀行)が担うのは金利政策だけで、財政をコントロールするのは各国の政府であり、その財政基盤は国によって大きな差があります。ユーロ圏の中にはアイルランドのようにデフォルトの可能性が指摘される国も含まれており、ユーロの信頼性を低下させています。城内の景気は予想以上のスピードで悪化が続いていますが、まだまだ弱材料が出てくる可能性があります。

それといわゆる『裏庭』問題。裏庭とは中・東欧圏のことですが、この地域がピンチに陥っていることは新聞報道等でもご覧になっていると思います。これら地域のエマージング諸国は経済成長が期待されていた一方で、対外収支の不均衡、対外借入への依存、金融システムの脆弱性といった構造的な弱点も抱えていました。それが今回の金融危機で一気に表面化し、中・東欧圏の債券、株式、通貨は売り浴びせられる状況となったわけです。国そのものの格付けも悪化しています。2月25日にはウクライナが2段階引き下げされ、ラトビアはジャンク級のBB+に。エストニアとリトアニアも格下げの可能性が高まっています。ユーロ圏の銀行は中・東欧圏に多額の貸出を行っていますし両者は経済的なつながりも強いので、裏庭問題はユーロにとって頭痛の種ですが、まだまだ悪化するかもしれません。

ECBが追加利下げを行う可能性が高いことも弱材料です。先週、ECBは市場の予想通りに0.5%の利下げを行いました。しかし、日本、米国、スイス、イギリス、カナダはすでにゼロ付近まで金利を引き下げ、量的緩和へ軸足を移しています。これに対してECBはまだそこまで踏み込んでいません。為替相場と金利の連動性は平常時に比べて低下していますが、それでも無視できない要因です。

以上のような環境から、当社ではユーロについては一環して弱気の見通しを維持しており、中長期的には昨年10月の安値を下回ると予想しています。コミットメンツ・オブ・トレーダーズを見ても投機筋は売り玉を増やしていますしね。ただし、冒頭にも書いたように足元は反発局面にあり、また、徐々に下降ペースが穏やかになってきている点にも留意しなければならないでしょう。ひとまず1.29ドルでの売りを推奨します。

あと、ドル/円にも簡単に触れておきます。先週は99.70円近くまで上昇したあと反落しました。くりっく365の取り組み状況を見ると(下図)、ドル/円のほか主要通貨の多くが売り越し状態。一般投資家が売りに回ると経験的に一段高になることがよくあるので気になっています。足元の下げがどこで止まるかは正直分かりませんが、ドル/円は買い方針を維持し、売りから入るのは見合わせたほうがよいと思います。

くりっく365取り組み

※前回はコミットメンツ・オブ・トレーダーズの発表日を火曜日と書きましたが、正しくは火曜日時点の集計で金曜日発表でした。お詫びして訂正させていただきますm(_ _)m

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