FX推奨銘柄:ノルウェークローネ(中長期)No.2

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前回はノルウェーのファンダメンタルズをとりあげました。経常収支、財政、成長率などの点が相対的に良好だということがご確認いただけたと思います。外部環境が改善してくれば、ノルウェー・クローネ(以下、クローネ)には中長期的な投資妙味があると考えています。ではその外部環境はこれからどうなるのか。今回はその点を確認して、買い出動のタイミングを探ってみたいと思います。

まず最大の要因は、言うまでもなくサブプライム問題に端を発した世界的なリスク回避志向です。世界中の金融機関や機関投資家が資産をドルに替えたため、あらゆる通貨が対ドルで売られました。ただし円を除いて。ご承知のように円だけはドルに対して上昇したため、クローネ/円を含むクロス円は暴落に見舞われたわけです。

円が買われたのは、キャリートレードの巻き戻しが主因と考えられています。サブプライム問題が表面化する以前、世界中で不動産バブルが起こっていました。そのとき、東欧やスペインでは低金利の円建て住宅ローンが人気を集めていたそうです。日本では外貨建てのローンを組むなど考えられませんが、金利の高い国ではそんな現象が起こっていたわけです。これもローンを提供した金融機関からすれば一種のキャリートレード。こうしたものも含め、円を調達通貨としたキャリートレードは世界中に拡散し巨額になっていました。それがリスク回避の流れのなかで逆回転し、円は最強の通貨となったわけです。

加えて商品相場バブルの破裂。ノルウェーは原油・天然ガスの主要な輸出国ですので、これらの価格が急落したことは、クローネの下落に拍車をかけました。

主な外部環境はだいたいこんなところです。逆に言うと、これらが解消すればクローネの値は戻る可能性が出てくるわけです。そこが、経常収支や財政の悪い国、金融機関が痛んでいる国、資源を持たない国とノルウェーが大きく異なる点です。

結論から言うと、外部環境はかなり改善してきています。すでにリーマン・ショック以後のパニック的なリスク回避志向は収まりました。下図はTEDスプレッドの日足ですが、かなり平常時の状態に戻ってきています(と言ってもサブプライム問題の表面化以前よりは高いですけど)。

TEDスプレッド

次にキャリートレードの巻き戻し。これについては統計があるわけではないので誰にも正確なところは分かりませんが、市場ではだいたいかたづいたと推定されています。ですので、キャリートレードの巻き戻しに伴う急激な需給バランスの変化は、もうあまり気にしなくてよさそうに思います。

最後に原油価格について。下記のチャートは北海ブレントオイル先物の日足です。一時は40ドルを割りましたが、最近は45ドル前後で横這い基調となっていますね。目先の動きは何とも言えませんが、有限な資源である原油の価格は長期的には上昇傾向を辿ると考えるのが自然です。世界の景気が持ち直す兆しが出てくれば、価格は回復基調を辿るでしょう。

北海ブレントオイル先物日足

こうして見ると、外部環境は最悪期を脱したかのように見えます。もちろん、米国の自動車大手再建や景気動向などの懸念材料は残っていて、視界良好というわけにはいきません。さらに気になる点があります。欧州のファンダメンタルズが一段と悪化するのではないかとの見方があることです。英国やスイスは金融立国で、金融機関の損傷が国家に及ぼす影響は米国の比ではありません。また、ユーロ圏はデフォルトが懸念される国を抱えています。実際、城内各国の国債利回りには大きな差が生じています。もし欧州通貨が再び売られるような事態になれば、クローネも影響を受けないわけにはいきません。その点はちょっと気掛かりです。

まぁ、そうは言っても相場には常に不確定要素がありますから、材料を天秤にかけて判断するしかありません。最後にチャートを確認しておきましょう。下図はクローネ/円の日足です。移動平均線は12日、24日、36日です(これらの数字に特に意味はありません。筆者は1時間足をよく使うので、日足や週足でもそのまま使っているだけです)。3本の移動平均線が全て上向いてきていますね。また、下値と上値がきり上がってきていることも見て取れます。これはトレンドの転換を示すサインです。外部環境の改善とこうした値動きから、当面は上値を試す展開を予想します。中長期的には16円台まで戻す可能性もあるでしょう。ただし、景気不安などでダウ平均が大きく下げたり欧州で金融不安が深刻化すれば、2番底をつけにいく展開もありえることは念頭に留めておいてください。具体的に買い出動するタイミングですが、24日移動平均線の水準あたりまで押したところをお勧めします。

クローネ/円日足

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