11月は下げ一服

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円高の嵐が吹き荒れた10月が終わりました。BOE(英中央銀行)が公表している名目実効相場で見ると、円は1ヶ月で14%上昇したのですが、プラザ合意(85年9月)の時でさえ9%でしたから、そのすごさが分かります。ちなみに過去最高はLTCMショック(98年10月)の時の16%。そういえば、世界恐慌ブラックマンデーも10月ですから、10月という月は歴史的な暴落を起こす月なんですねぇ。

さて前回記事では、ボラティリティーがあまりに高いことを理由に「様子見」を推奨しました。「敢えて言えば、クロス/円も含めてドル/円の90円以下で突っ込み買い、100円以上で戻り売りというストラテジーは考えられる」としましたが、結果として火曜から水曜にかけて急反発。92円台から99.70円水準まで一気に駆け上がり、安値で追随売りした人には真っ青の展開に。FRBがCP(コマーシャルペーパー)の買い取りを始めるとか、日銀の利下げ報道とかありましたが、要は前日のダウ平均が下落したにもかかわらず、日経平均が午後から反発したからでしょう。これで売り方は買い戻しのタイミングと判断したのだと思います。ここで言う売り方というのは主にヘッジファンドですが、単純な投機玉のほかにヘッジ玉の買い戻しもあったと見られています。新興国に投資していた連中が、すぐには資金を回収できないので、ヘッジのために円を買っていたわけです。

というわけで先週のドル/円、クロス/円の反発は買い戻しが主体で、まだまだ底入れしたとは言えません。ただ、短期的にはある程度の戻りが予想される状況になってきました。これまでの急激な円高の背景にあった信用収縮が緩和してきたからです。歴史的な高水準にあったTEDスプレッドがようやく下がってきたことがその証左です(それでもまだまだ高いですが)。当局の矢継ぎ早の対策が効き始めたようですね。

●TEDスプレッド(過去3年間)/Bloomberg●
TEDスプレッド

しかし、実体経済は今後さらに悪化することが予想されます。米欧ともに7-9月期はマイナス成長でしたが、10-12月期はさらにマイナス幅が大きくなる見込みです。それと、新興国がデフォルトという爆弾を抱えています。もしこの爆弾に火がつくと、新興国への融資が多い欧州の銀行は大打撃を受け、再び信用収縮が起こりかねません。今のところ、その可能性は少ないと見られていますが。

以上のような環境を踏まえて11月の動向を予想すると、大雑把に言って大きなレンジでの横這いになる可能性が高いと思われます。信用収縮の最悪期は脱しつつある一方(上記の新興国問題が起これば別ですが)、実体経済の悪化はこれからが本番だからです。ドル/円で言うと、93円から103円のレンジにほぼ納まるようなイメージでしょうか。ストラテジーとしては、基本は戻り売りを継続。しかし突っ込んだところは買いもありかなと思います。ただ、いずれ円高局面の再燃がありえますので、ドル/円、クロス/円ともに高値掴みは避けなければなりません。具体的な仕掛けの水準については、次回でご案内します。

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