前回、欧州の金融危機はこれからが本番と書きましたが、実際に欧州全域で資本注入だ国営化だとの報道が相次ぎましたね。ユーロ圏の弱いところは、横断的な金融監督機関が存在しないので、こういう時に強力かつスピーディーな対応が取れないことです。ECBは中央銀行であって財務省のような行政機関ではないため、包括的な対応がとりにくいわけです。先週、欧州通貨が全面安となった背景にはそうした背景があります。
一方、米国では金融安定化法案がようやく成立しました。ただ、成立後に株価が下げるなど、必ずしも市場が評価しているとは言えないようです。議会を通過させるためにいろんな条件がくっついてしまったからでしょう。週明けの為替相場がどのような反応を見せるか、読みにくくかつ興味深いところですね。
さて、先週はドル/円とポンド/円の戻り売りを推奨しましたが、ターゲットに届かず注文は成立しませんでした。その後どちらも順調に下げましたので、ちょっとおしいことをしました。特にポンド/円は一週間で10円以上の下落でしたからね。でもまぁ『大勢順張り・小勢逆張り』が当社の金科玉条なので、ここはよしとしましょう。
では、今週のストラテジーですが、お勧めはユーロとポンドの売りです。ECBは大方の予想通り政策金利の据え置きを決めましたが、トリシェ総裁のコメントはハト派的でした。総裁はこれまで金利を改定するときはその前の会合で示唆を行ってきました。今回は従来ほどはっきりしたものではなかったようですが、早ければ年内に、遅くとも来年第1四半期には利下げに転じる可能性が高そうです。ポンドは9日の政策会合での引き下げが有力視されています。こうした金利政策の見通しと、欧州金融市場の緊張がまだ続きそうであることから、ユーロとポンドの売りを推奨する次第です。組み合わせは円を選択しましょう。
問題はターゲットですね。前回も方針はバッチリでしたが、上に書いたようにターゲットに届かなかったため、結果としてはチャンスを逃してしまいました。ただ、それは結果論で、方針が間違っている可能性はいつでもあるわけなので、あくまで戻り売りを狙います。ターゲットはユーロ/円が147円、ポンド/円は189円とします。ボラティリティーが非常に高くなっており、要人発言や緊急対策などで買い戻しが入る可能性も捨てきれないので、ここは慎重にいきたいと思います。約定するかどうか楽しみですね。
【EUR/JPY 1時間足 50MA/100MA/150MA/200MA】
