ドル/円、ポンド/円の売り

| | トラックバック(0)

前回の記事では、豪ドル/ドル、NZドル/ドルの押し目買いと、ドル/円の戻り売りを推奨しました。しかし豪ドル/ドル、NZドル/ドルは押し目がないまま続伸。ドルもターゲットには届かず、注文は約定しませんでした。ここはひとまず仕切りなおしにして、あらたなストラテジーを組みたいと思います。そこで、まずは最近の為替市場の流れを整理しておきましょう。

米金融市場が極端な信用収縮に陥った2週間ほど前まで、買われていたのは円、次にドルで、それ以外の通貨は売られるという状況でした。これは、とにかくリスクを圧縮しようとする投資家や、それに便乗した投機筋の動きが背景にあったと考えられます。しかしこうした状況も、主要な中央銀行によるドル資金の供給や、米政府によるニューRTC構想が明らかになったことで一服。今度は欧州通貨やオセアニア通貨が円やドルに対して買い戻され、大幅高になりました。その流れは先週初めまで続きましたが、ニューRTCを中心とした米政府の対策(金融安定化法案)が不透明ということで、ここ数日は様子見状態になっていますね。

この記事を書いている時点では、金融安定化法案が議会を通過するかどうかは流動的な情勢にあります。一応、大筋では合意はしているようですが、具体的な内容は未確定。なので、目先は非常に読みにくい状況なんですが、大きな流れを考えると、米金融市場の極端な混乱は収束の方向であることは間違いないでしょう。ですから、為替市場も徐々に本来のファンダメンタルズを評価する動きになってくると思われます(今はファンダメンタルズもへったくれもないパニック的な状況なので)。そうなったとき、市場は米経済の弱さに改めて目を向けざるをえないはずで、当社ではそこに注目しています。

このところ発表された米経済指標は、市場予想よりも悪いものが多く、米経済に対する見方を下方修正するエコノミストが増えています。例えばJPモーガン。今年第4四半期から2期連続でマイナス成長になると予想し(従来予想は+0.5%、+1.0%)、また、向こう6ヶ月間の非農業部門雇用者数(NFP)は平均で月15万人のペースで減少する結果、失業率は7%まで上昇すると見ています。15万人といえば、今年8月までのさらに倍のペースで雇用が失われるということです。このため同社は、FRBは合計0.5%の利下げを強いられ、その開始時期は12月の可能性が高いと予想しています。

もちろん、市場参加者がみなJPモーガンのような見方をしているわけではありませんが、米経済が弱いことは間違いのないところです。25日にはS&L最大手のワシントン・ミューチュアルが経営破綻し、投資銀行だけでなく一般家庭の預金にまで深刻な影響が及び始めています。米国ではGDPの7割を消費が占めていますが、逆風は強まるばかり。加えて、GSEの救済や不良債権の買い取りなどで、米国の財政が悪化することは確実なのです。ドル相場と米財政赤字には比較的強い相関性が認められ、中長期的にはドルの弱材料となるでしょう。

このように、ドル/円は将来において100円を割る可能性も考えられる環境にあります。ではユーロやポンドに対してはどうか。実はこちらもドルに負けず劣らずファンダメンタルズがよくありません。一つには、金融機関の資本増強が遅れています。米国は、金融危機という面ではひと足さきに修羅場を脱した感があり、欧州ではこれから嵐が吹き荒れる可能性があるのです。また、実態経済も急速に悪化しています。先週発表されたIfo景気指数は、ユーロ圏の頼みの綱だったドイツ経済の悪化が深刻化していることを示しました。さらに悪いのは英国で、来月には政策金利を引き下げると見られています。

こんな状況ですから、相対的に円が買われやすい傾向が当面は続くと見ています。まぁ、日本も決して良くはないんですけれども。そこで推奨ストラテジーですが、まずはドル/円の売り。ただ、金融安定化法案の帰趨によってはドル高に振れる可能性もあるので、ターゲットは107.50円に設定しておきます。次に英ポンド/円の売り。ターゲットは196円です。利食い目標はそれぞれ2円幅と3円幅とし、必要に応じて見直していきたいと思います。

ドル/円日足

にほんブログ村 為替ブログ 為替投資情報へ

トラックバック(0)

このブログ記事を参照しているブログ一覧: ドル/円、ポンド/円の売り

このブログ記事に対するトラックバックURL: http://www.fx-soken.co.jp/mt/mt-tb.cgi/17

主要市場の現在時刻

LONDON

NEW YORK

Sponsored Link


Sponsored Link

メルマガ

このブログの記事をメールマガジンで購読できます。


読者登録規約

FX総研について

このブログは今なん位?

リアルタイムレート


Powered by Movable Type 4.1
Copyright(c) 2008-2010 FX Reseach Institue, LLC. All Rights Reserved.