先週はじめに開かれたある外銀の為替部門でのウィークリー・ミーティング。テーマがクロス/円に移ると、日本の経済や政治に関心を寄せたディーラーは皆無で、本邦個人投資家のポジションに話題は集中したそうです。これは、その外銀が法人顧客向けに出しているレポートの中でふれられていたことなんですが、最近の為替市場がどんな状況にあるかを示唆しているように思えます。
前回記事では、東京金融取引所が発表しているくりっく365の日報を取り上げ、自動ロスカットによって豪ドル/円の買いポジションが急減したことを書きました。
当社は、これによって豪ドル/円を含むクロス/円の底入れは近いと考え、豪ドル/ドルについても0.810での追加買いを推奨したわけです。しかし、週始めこそGSEの救済処置発表で急反発してスタートしたものの、その後は木曜まで下げ基調が続きました。0.810での追加買いも約定したことになります。そこでもう一度、上記のポジションがどう推移しているのか確認することにしましょう。グラフは昨年の年初から先週末までの、豪ドル/円の買いポジション枚数です(デイリーベース)。
その点では、先週発表された雇用統計を中心としたオーストラリアの景気統計は、RBA(豪中銀)が10月に再び利下げを行うとの見方を後退させるものでした。豪ドル/ドルにとっては支援材料です。一方ドルは、少し前までFRBの次の一手は利上げという見方が支配的だったのに、ここにきて追加利下げという見方も出てきています。雇用が急速に悪化しているからです。そういう意味では、ドル安円高→クロス/円の投げ→豪ドル/ドルの下落というパターンも完全に払拭されたわけではありません。ただ、ポジション整理も山を越えたと判断されることから、そういう場面があっても規模は小さくなってくるでしょう。
先週末はそれまでとはまったく逆の動きになりましたね。円が最も弱く、ドルがその次に弱く、その他の通貨が強い状況。クロス/円は急反発しました。これは週末という事情が大いに関係したと思います。その前の週は、日曜日にGSE救済というサプライズな発表がありましたから、警戒するのは自然なことです。ただ、これほどの動きは、潮目が変わった現われだと思います。まだ戻りは売られるでしょうが、今後は二進一退で反発へという流れを見ています。豪ドル/ドルの2つの買い建玉はこのまま維持し、0.832へ戻るのを待ちましょう。それまではスワップポイント狙いでいきたいと思います。
あと、前回記事では参考までに108円台半ばでのドル/円の売りを推奨しました。こちらは一時106円割れ寸前まで下げましたので、取引されていれば十分に利食えたことと思います。今週も、参考ストラテジーをあげておきます。ドル/円は引き続き108円台半ばをターゲットに戻り売りを推奨します。それと、ユーロ/ドルの戻り売り。ターゲットは1.44です。
